なぜ鬼が悪者になるのか

MENU

なぜ鬼が悪者になるのか

鬼の画像

なぜ鬼が悪者になるのか

 

pin鬼の正体は「厄災をふりまくもの」
鬼という名前は「隠(おぬ)」が転じたものともいい、姿の見えないもの、この世ならざるものを意味しました。戦乱や災害、飢饉などの恐ろしい厄災は鬼の不思議な力で引き起こされると信じられており、人々の世に不幸を持ち込む異界からの来訪者と考えられてきました。

 

古くは鬼は「もの」とも呼ばれており、恨みを持った怨霊が鬼になるとも言われていました。

 

私たちが鬼と聞いて思い浮かべるのは、牛のような角に虎のパンツ、手には金棒を持った赤鬼・青鬼の姿でしょう。

 

これは仏教の伝来によって、人を喰らう羅刹鬼などの地獄の獄卒のイメージが加わり、さらに陰陽道の丑寅(北東)の鬼門に鬼がいるという説も合わさって、あのような姿が生まれたと言われています。
余談ですが、ちいさい子どもにとっては、歯医者さんも鬼のようなものなのかもしれません。

 






pin鬼は実はセレブ!?
昔話の中で鬼は宝物をたくさん持っており、遠くに一瞬で移動できる「千里のくつ」や身長を伸ばせる「打ち出の小槌」、人の生死を自由に操れる「生き棒・死に棒」、透明人間になれる「かくれ蓑」、何もかもを見通せる「千里眼」など、不思議なアイテムや財宝をたくさん隠しています。

 

こういった魔法のような宝物を持っていることも、鬼が異界のものという考えにつながっているのかもしれませんね。

 

pin実はとっても弱点が多い
恐ろしい外見と力で人々から恐れられている鬼ですが、意外なことにけっこう弱点が多いのです。お天道さまが嫌いで破邪の力があるものは全般に苦手。とても強いのに豆を投げられただけで逃げ出してしまうほどです。

 

また、鬼は荒々しく凶悪である一方で、博打やお酒、踊りが好きという一面も持っています。

 

簡単に人間と賭けをして負けたり、お酒の飲みすぎで寝込んでしまったり、踊りが気に入って財宝をくれたりと、おおらかで気のいいところもあるのです。