豆まきの正しいお作法
【福豆の準備】
豆まきに使う豆は何でもいいというわけにはいきません。必ず炒った豆を用意し、2月3日の夜まで三方という供え物用の台か枡に入れて神棚に供えておきます。豆は、炒った豆を用意します。なぜかというと、もし生の豆を使った際に、拾い残しがあった場合、その豆から芽が出てくると縁起が悪いとされています。
【豆まきの用意】
鬼は真夜中に忍び込んでくるので、豆まきは夜に家族全員が揃ってから行います。家の玄関や窓など、鬼の侵入口になるところはすべて開いておきます。
【豆まき役は一家の長】
本来豆をまくのはその家を預かる家長の役目です。年男、年女、厄年の人が豆まきをする場合もあります。現在では季節の風物詩として家族で楽しむイベントの意味合いが強いので、しきたりにとらわれず家族みんなで仲良く豆まきをするといいでしょう。
【豆まきは下手投げ】
地方によってやり方はさまざまですが、一般的には奥の部屋から順番に豆まきを行い、最後に玄関にまきます。開け放った窓に向かって「鬼はそと!」と唱えながら豆をまき、追い払った鬼が戻ってこられないようにすぐに戸を閉め、次に「福はうち!」と唱えて部屋の中に豆をまきます。豆をまくときは投げつけるのではなく、下手から種をまくような形で行います。
「鬼はそと、福はうち」と外に向かって豆をまくのは本当は間違い。これだとせっかくの福も豆に打たれて入ってこれません。
【豆を食べて締めくくり】
豆まきが終わったら、厄除けの意味を込めて炒り豆を食べます。豆を食べることによって、鬼を退治したということになります。数は新年の厄祓いなので数え年で食べるとされており、体が丈夫になるという願いをこめて、自分の年齢よりも1つ多めにいただきます。