日本各地の節分事情と豆まき風習

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鬼は内!全国のユニークな節分の風習

落ち込む鬼

 

いつも豆を投げつけられて、悪者になっている鬼ですが、地方によっては鬼を大切にしているところもあるみたいです。
各地のユニークな節分をいくつかご紹介します。

日本各地の豆まき風習

意外に多い「鬼はそと」NGの寺社

日本の寺社にはご祭神やご本尊が鬼と関連しているところも多く、豆まきで「鬼はそと」と言えない場合があります。そのような寺社では鬼はよき鬼神として災厄を祓ってくれるとされ、福と一緒に内に招き入れることになっています。

「鬼はうち」の寺社
東京都/真源寺(鬼子母神がご祭神)・・・「福はうち、悪魔外」
東京都/稲荷鬼王神社(鬼王という三神がご祭神)・・・「福はうち、鬼はうち」
奈良県/元興寺(寺に悪者を退治する鬼がいる)・・・「福はうち、鬼はうち」
奈良県/天河神社(鬼迎え神事がある)・・・「鬼はうち、福はうち」
愛知県/大須観音(鬼面が寺宝)・・・「福はうち」※「鬼はそと」は禁句





追われた鬼を改心させるための「鬼はうち」

「鬼はうち」というかけ声をかける寺社の中には、鬼を神としてとらえているところばかりではありません。全国から追われた鬼を神仏の力で改心させようという、更生施設的な存在を担う寺社もあります。

 

【鬼を更生する寺社】
神奈川県/千蔵寺・・・厄神鬼王という神様が鬼に説教をして改心させるそうです
千葉県/成田山新勝寺・・・ご本尊の不動明王の前では鬼も改心するそうです
奈良県/金峯山寺蔵王堂・・・追われた鬼を迎え入れて改心させるそうです

 

鬼にやさしい地域もあります

節分の日は日本中のあちこちで「鬼はそと!」の大合唱が起き、鬼にとっては身の置き場もありません。そんな鬼をかわいそうに思い、受け入れてくれる地域もあります。

 

【節分の鬼受け入れエリア】
群馬県藤岡氏鬼石地区・・・鬼は町の守り神なので、全国各地から追われた鬼を歓迎してくれます
茨城県つくば市鬼ヶ窪地区・・・逃げ込んできた鬼がかわいそうで追い払えないため、「あっちはあっち、こっちはこっち、鬼ヶ窪の年越しだ」と唱えて、鬼をかくまってあげています。